STORY
2013年 タリン
ふたりの金細工職人、カロジェロ・ロ・ココとゲルト・クッパルトは、ハイジュエリーに捧げる情熱をひとつにして、
エストニアではじめてのイタリアンファインジュエリー製造業として、ロ・ココ&クッパルト社を設立しました。
2014年
カロジェロの妻でありファインジュエリーデザイナーとしてイタリアで活躍していたミヨ・ロ・ココがクリエイティブ・ディレクターとして加わり、
オリジナルブランド、『ロ・ココ&クッパルト』を立ち上げました。
2016年
タリン都心にアトリエ兼ブティックをオープン
ユニークなジュエリーの秘密
パーフェクトなチームワーク
ロココ&クッパルトのアトリエでは、職人技と美的センスが絶妙にシンクロナイズするように、金細工職人、石留職人、デザイナーの3人が一丸となってアイディアを形にしていきます。イタリアンハイジュエリーにおけるデザインの掟を尊重しながら繊細に表情豊かに仕上げるデザインは、厳しい目で選び抜かれた宝石の美しさを最大限に引き出します。 また、作品に最高のクオリティを保証することを目指し、「ヴァレンツァーナ」と呼ばれるイタリアの伝統的な金細工の手法に、先進的な技法や設備を取り入れ、原型制作から鋳造、磨き、石留など、0から100まで全工程がロココ&クッパルトの自社アトリエ内で行われます。
情熱と想い
金細工職人の旅
18歳の頃、ずっと興味を持っていた金細工を、ジュエリーの名産地ヴァレンツァにて習得できるチャンスに恵まれました。私はその話を聞くとすぐに当時通っていたシチリア島の美術学院をその日のうちに退学し、翌日には1500キロも離れたヴァレンツァのジュエリー専門学校に通っていました。こうして、私の金細工職人としての人生が始まりました。専門学校を卒業と同時にイタリアのプロの金細工師としての称号を得た後は、金細工師の巨匠たちから様々なテクニックをできるだけ多くマスターしようと、世界的名門ジュエラーの作品を制作する工房を転々としてきました。どこの工房でもなるべく一つの仕事にとどまらず、たくさん手を広げるようにしていました。おかげで、エストニアに渡って自身のアトリエを営む現在、お客様から頂く様々なご要望一つ一つに期待通り、またはそれ以上にお応えすることができるのです。満足そうなお客様を見ることは何物にも代えがたく、私の糧となっています。 – カロジェロ・ロ・ココ
伝統と最先端の芸術
ロココ&クッパルトのアトリエを共に経営しているカロジェロとは、イタリアのジュエリー専門学校に一緒に通っていました。その専門学校を卒業と同時に、イタリア政府からプロの金細工師としての称号を得ました。その後は、母国エストニアへ帰り、両親の経営するジュエリーショップにて金細工職人として従事していました。その間、顧客にもっと満足していただくために何をしたらいいのか、と常に考えるようになりました。その答えは、イタリアで培った金細工の技に頼るだけでなく、ストーンセッティングまで領域を広げ、自身のスキルをさらに磨くことでした。その当時はまだ主流ではなかった顕微鏡を使ったストーンセッティングですが、その最先端の技術に惹かれ、顕微鏡に投資をすることにしました。多岐にわたる顕微鏡下でのストーンセッティングの方法を必死になって独学しました。顕微鏡下でのストーンセッティングは、デリケートな宝石をしっかりと保護する目的だけでなく、金属が宝石の合間から見えないようにできるだけ宝石と宝石の間隔を狭める、というハイジュエリー制作での掟に肉眼での限界をはるかに超えて従うことができ、最高の美を追求することができます。–ゲルト・クッパルト
美と調和
「機能性」、「スタイル」、「情」
LO COCO & KUBPARTのジュエリーは、私たちが生まれ育ったイタリア、日本、エストニアをはじめとする世界中の美しい風景や自然、時には周りにいる人たちからインスピレーションを受けています。そのインスピレーションを形にする私のアイディアはとてもユニークで気まぐれなものですが、それをいかにLO COCO & KUBPARTらしい気品を纏い、ライフスタイルによりそったデザインにしていくか、鉛筆や着彩、粘土、3DCADなど様々な表現方法を使いながら突き詰めていきます。そのプロセスは、私が東京でジュエリーデザイナーとしてのキャリアを積み始めた頃から変わらない部分もありますが、イタリアで得たものがLO COCO & KUBPARTのジュエリーには大きく反映されています。イタリアに渡った際に私は幸運なことに二人の素晴らしい師匠に恵まれ、長年培った表現方法や技術、品格あるイタリアンジュエリーをデザインする際のルールや秘訣を惜しみなく教えてもらいました。今は、その受け継いだものをベースに、カロジェロやゲルトの意見にも耳を傾け、「機能性」、「スタイル」、「情」をバランスよく取り込んだ調和あるLO COCO & KUBPARTのジュエリーを日々探求しています。 –ミヨ・ロ・ココ